不妊治療:妊娠に不可欠な卵子の質を上げる方法

不妊治療:妊娠に不可欠な卵子の質を上げる方法

みなさん こんにちは
名古屋市中区上前津のある女性小児専門鍼灸院
レディース鍼灸さいとう名古屋です

本日は、不妊治療のお話です。

不妊治療の一つ、体外受精で妊娠するための重要なポイントとなる卵子ですが、卵子の質が悪い・卵子の老化といえば、すぐに思いつくのは年齢のことではないでしょうか。

東洋医学では、女性の身体が変わる節目は7の倍数といいますが、西洋医学でも卵子の老化が始めるのは28才からで、より顕著になるのは34・5才と言われています。

東洋医学では、年齢による生殖機能の衰えのことを「腎虚(じんきょ)」といい、鍼灸治療や漢方では「補腎(ほじん)」をすることで機能を活性化させます。

年齢が上がるほど、この補腎が必要になります。しかし、卵子の老化や質の低下は年齢だけが原因ではありません。生活習慣や睡眠不足・食事・ストレスなどが原因で、若くても卵子が老化している人も少なくないのです。

妊娠するために必要な要素は、良い状態の卵子元気な精子、そしてこの二つが出会ったときに着床するための良い子宮環境、これらがそろうとあなたのもとに赤ちゃんが来てくれやすくなります。

良い卵子の条件

不妊治療:妊娠に不可欠な卵子の質を上げる方法

そもそも良い卵子とは、

  • きれいに細胞分裂を続けられるエネルギーがある
  • 染色体の異常がない

ことが大きな要素になります。このふたつ、実は西洋医学的にも東洋医学的にもエネルギー不足が原因といわれています。つまり、良い卵子を作るためにはエネルギーが大切!

卵子だけでなく、人間の身体全体にとって最も重要なこのエネルギーの名前は、西洋医学的には「ATP(アデノシン三リン酸)」といいます。人間が生きていくためのエネルギーの90%はATPであり、これはミトコンドリアから産生されます。卵巣は他の細胞より多くATPを消費しており、その重要性がわかります。

東洋医学で捉えるATPは「気」

また東洋医学的に体のエネルギーを表すのは「」といい、更に生殖能力や生きる力に関わっていると言われているのが「」という機能です。

腎は、西洋医学でいう腎臓とは違うもので、人が生まれる時に両親から受け継いだエネルギーと、普段の飲食で得たエネルギーを貯蔵し、人の成長や発育を促す力を持っています。

卵子の成長にも不可欠な腎に蓄えられた生命エネルギーを「腎気」と呼びます。

妊娠できる卵子

卵子は、卵巣の中で原子卵巣として冬眠しています。そこから3カ月かけて胞状卵胞という細胞になり、さらに3カ月かけて排卵できる卵胞にまで成長します。

この胞状卵胞から排卵期細胞までの90日間が卵の質を左右します。つまり、この間にATPや腎気などのエネルギーを増やすことができれば、正常に細胞分裂をするしっかりとした卵子に育ってくれるといえます。

良い卵子にするためにできること

ミトコンドリアが、エネルギーを生成する時に邪魔をするのが「活性酸素」です。ミトコンドリアを老化させ、細胞内の遺伝子を複製する時にコピーエラーを引き起こします。活性酸素をなくすには、最近よく耳にする「抗酸化」が必要です。そのために、

食生活
  • ミトコンドリアを活性する
  • オメガ3や発酵食品をとる
  • トランス脂肪酸を摂らないようにする
生活習慣
  • 有酸素運動(ウォーキング20-30分程度)
  • 7時間睡眠
  • 就寝1時間前にはTVやPC・スマホから離れる

以上が、教科書的な解答です。

不妊症専門の鍼灸治療

体外受精を成功させるための不妊治療

東洋医学的に卵子の老化を防ぐために鍼灸治療は良いと冒頭で説明しましたが、更に詳しくお話すると、

補 腎

東洋医学的に生殖機能を活性化させ、卵子の老化を防ぎ、子宮内膜への血流を増加させることで子宮内膜の柔らかさ・厚さ・感受性を高める。

自律神経の調節

免疫力が上がり、寝つきがよくなる。ホルモンのバランス改善・血流・血液の質の改善。冷え・むくみ・ストレス減少。

などが期待できます。

病院での不妊治療は、「薬で生理やホルモン状態を整える」という対症療法であること。それに対し、鍼灸による不妊治療は、いわば「妊娠しやすい体に細胞レベルから変える」といった感じでしょうか。

妊娠できる卵子

不妊症専門の鍼灸治療は、月経周期のサイクルを考慮して、周期を重ねるごとに、一回り改善されていくイメージです。そのため、3カ月後の排卵の時に理想的な卵子の時期順に達する目安となります。

不妊治療は、行動してからが本当のスタートラインです。1回の鍼灸治療で、パッと良い卵子になることはありませんが、最低3カ月継続することで、体が細胞から変わります。高度治療に進む前に、思うように治療が進まない時に、また、人工授精、体外受精がうまくいかない時に、自分の体を振り返り、できることを始めていきましょう。

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